【雑談】やる気とは何か

 やる気について考えてみたい。

 やる気にいくらか文字を足すと、「それ」をやる「気持ち」ではないかと思う。

 では「それ」とはいったい何なのかであるが、目的ではないだろうか。

 例えばお腹が空いていたとする。そのとき、食欲を満たすために飲食店に行ったり、スーパーなどで食料を確保したりといった方法をとる。この食欲を満たすというのが目的にあたり、その目的を達成するための方法の思案、およびその方法の実行が行動にあたる。もしお腹がいっぱいの状態なら、食欲を満たすという目的は出てこないはずだ。

 つまりやる気とは何かといわれたら、目的を達成する、達成したいときに出てくる気持ちのことである。もし目的が達成されていたり、達成したい目的がなければ、やる気は出てこない。

 やる気についての答えは出たので、ここからは余談が続く。

 よく意識高い系界隈で聞く言葉のひとつに「(とにかく)行動しよう」がある。自分からすると、なんだか宗教の勧誘みたいで嫌な言葉だ。

 まあその好き嫌いは置いといて、そういった言葉に感化されて「よし、俺も好きなことして生きていこう」と決めても、「あれ、でも何をやればいいんだ?」となったりする。

 何故そうなるかというと、目的の部分が抜けてるからである。どれだけ行動したいと思っていても、達成したい目的がなければ動こうにも動けないのである。

 一方で幼稚園児たちが語る「将来の夢」はこの逆である。目的の部分はあるけど、それの達成に向かって何をやればいいかを考え、それをその年齢から、あるいはすでに行動に移していた人は少ないと思う。つまり目的があっても、行動しないと達成する見込みが無いのである。

 先ほどのお腹が空いている云々の話に当てはめると、幼稚園児たちは、お腹が空いているけど、その満たし方を知らない、分からないと言ってるのと同じで、行動したいと思ってるけど目的がなくて動けない人は、実はお腹がいっぱいの状態なのである。

 将来の夢や目標はと聞かれて、特にないですという人も、実はお腹がいっぱいの状態なのである。お腹がいっぱいだから、そういった夢や目標は浮かばない。

 一方で夢や目標に向かって頑張ってる人を見て、アイツすげえな、頑張ってんなと思えるかもしれないが、頑張っている人は、目的が達成されていない間、お腹が空いている状態ともいえる。

 そう考えると、夢や目標がない人と、夢や目標に向かって頑張る人はどちらが幸せなのだろうか。前者には得られない幸福を得られるのは後者だが、それは確実なものとは限らない。ここが非常に難しいところである。